1人当たり県民所得 202万5000円/2010年度県市町村民所得
宮古島市は192万、多良間村197万円
【那覇支社】県企画部(謝花喜一郎部長)は27日、2010年度の県市町村所得の概要を発表した。市町村別で最も市町村内純生産が大きかったのは那覇市の8402億円、次いで浦添市の2519億円、沖縄市の2044億円の順となった。県内を6つに区分(沖縄本島北部、中部、南部、那覇、宮古、八重山)に分けた地域別動向では中部の9152億円、次いで那覇の8402億円、南部の3487億円の順となったが、宮古は対前年度増加率で最も高い伸びを示し、対前年度比3・3%増。次いで南部の0・9%、八重山の0・6%の順となっている。市町村別伸び率では多良間村が16・6%と県下第2位の高い伸びを示した。
1人当たり市町村民所得(県民所得)は202万5000円で前年度比を0・7%減少した。1人当たり所得が最も高かったのは北大東村の396万8000円、次いで南大東村の347万7000円、嘉手納町の272万9000円の順となっている。
宮古島市の1人当たり市町村民所得は192万2000円で県下27位。多良間村は197万2000円で県下19位となり、いずれも県平均を下回った。
10年度の市町村内純生産(県内純生産)は、建設業などで減少したものの、サービス業や不動産業などが増加した結果、対前年度比0・1%増加の2兆5970億円となった。市町村内純生産の増加率を市町村別にみると、24市町村で県計の0・1%を上回り、17市町村で下回った。最も高い伸びを示したのは粟国村の17・2%、次いで多良間村の16・6%、金武町の14・8%の順となった。3町村ともに建設業が増加しており、いずれも公共工事が増加した。41市町村中、24市町村が増加し、17市町村が減少している。
主要産業別でみると、第1次産業の市町村内純生産は547億円となり、11・3%(55億円)の増加となった。農業は畜産業(肉用牛)の増加などにより、県計で14%(58億円)の増加となった。一方、水産業は、海面養殖業(クルマエビなど)の減少などにより、県計で3・9%(3億円)の減少となった。
第2次産業の市町村内純生産は3259億円となり、6・3%(218億円)の減少となった。製造業は石油・石炭製品の減少などにより、県計で10・6%(70億円)の減少。また、建設業は建築工事(民間・公共)の減少などにより、県計で4・9%(135億円)の減少となった。
第3次産業の市町村内純生産は2兆2163億円となり、0・8%(179億円)の増加となった。不動産業は、住宅賃貸業の増加などにより、県計で2・7%(67億円)の増加。また、サービス業は、公共サービス業(医療・保健・介護)の増加などにより、県計で1・9%(142億円)の増加となった。一方、卸売・小売業は、小売業の減少などにより、県計で1・9%(58億円)減少となった。