土壌流出防ぎ地力維持/230人が植栽活動
リュウノヒゲ8000本 農家や児童ら参加
「次代へ残そう農地の恵み-(つぎんかい ぬくさでい ぱりぬみぐん)」を合言葉に2013年度「土壌保全の日」イベント(県、市主催)が5日、市平良松原地区の土地改良工事現場で催された。土壌流出を未然に防止し、地力維持を図る目的で開催される同イベントには農家、行政機関、農業団体関係者ら232人が参加。小学校では初めて久松小4年の児童57人も加わり、リュウノヒゲ8000本を植える活動を行った。
同イベントは毎年6月第1水曜日の「土壌保全の日」にちなみ開催されている。土壌保全の重要性を認識し、流出などを防ぐことで農業生産の向上と環境保全を周知し理解を深めることなどを目的にしている。
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植栽イベントに先立ち開かれたセレモニーで、主催者あいさつした県宮古農林水産振興センターの前田幹男所長は「イベント開催を通し、生産活動の場から土壌流出を未然に防ぐ意識高揚と啓発を推進している。流出は農地の地力を弱め、作物安定生産に支障を来たし、海域への流出は水産物やサンゴなどの生息環境を破壊して美しい景観を損ねる。水産、観光業へも甚大な被害を与える」と述べ、土壌保全の大切さを呼び掛けた。
市農林水産部の村吉順栄部長は「学校の先生方には、折に触れて農地保全の重要性と環境について児童生徒に教えてほしい」と述べ、初参加となる児童たちを励ました。
児童を代表し照喜名絢香さん(4年)は「土が海へ流出すると、サンゴや魚たちが死んでしまう。宮古島のきれいな海や自然環境を守るために頑張りたい」と述べた。
生産者を代表して松原地区県営土地改良事業推進協議会の与那覇武会長が①グリーンベルトで土壌流出防止を図ろう②緑肥栽培と有機物の投入により、地力増進を図ろう-のスローガン宣言を行った。
参加者らは作業工程の説明を受けた後、各班ごとに分かれて総延長800㍍の植栽場所でリュウノヒゲの株を植え込んでいった。