方言大会で方言劇披露へ/福嶺中生徒
指導者招き味わい追求
福嶺中学校(宮国敏弘校長)の生徒たちが第20回鳴りとぅゆんみゃ~く方言大会(15日、マティダ市民劇場)で方言劇を披露する。同大会初の取り組みで、5日には地元に住む方言指導者を招き、独特のアクセントやイントネーションなど方言の持つ味わいを追求した。
稽古は5月から行っており、今回は初めて下地智さん(城辺スマフツ辞典編集者)、砂川春美さん(市文化協会副会長)を指導者として招き、これまでの稽古の成果を見てもらった。
2人は、方言のせりふを話す生徒たちの声に耳を傾けて「そこのせりふはもっとはっきりと」「ゆっくりと強弱を付けて」などとアドバイス。生徒たちと一緒に方言のせりふを繰り返して、地域に根差した言葉であることを強調した。
方言大会で演じる劇のタイトルは「なーふぃーよー●(●はすに○)(命名祝い)」。原作は宮国校長で、舞台は復帰前の1965(昭和40)年代。
「沖縄を返せ」の歌や悪霊などが地域に侵入するのを防ぐ「スマフサラ」行事、方言の童歌などを背景に、そこに住む人たちの人情味あふれる方言での会話をちりばめた。
総合的な学習の時間を「桃源郷(ユートピア)プロジェクト」と称して実施している同校のユニークな取り組みの一環。
方言劇には全校生徒17人が出演し、方言大会の審査の合間に約20分間披露する。
宮国校長は「子どもたちに当時の方言や風習などを学んでもらえれば。舞台で劇を披露するのはもちろん大事だが、方言を通して地域の人たちと交流できることが一番の狙い。地域の方言を継承していくという大会の目的にも合致する」と話した。