農家に県の品質規格を周知/目揃え会
質の良いマンゴー出荷へ/船舶・航空輸送に理解求める
2013年産マンゴーの出荷が始まったのを受けて、宮古地区果樹生産振興対策協議会(平良正彦会長)は7日、目揃え会を開き県の品質規格を農家に周知した。今期の生産は、当初の600㌧から、550㌧前後に下方修正したものの過去最高を見込む。7月の出荷ピーク時には、滞貨を出さないため、船舶・航空複合輸送の可能性もあるとして農家に理解を求めた。
目揃え会で、市農林水産部の福里匡農政課長は農家個々が、責任を持っていいものを厳選して出荷しないとブランド化は難しいと指摘。市内の店から買ったという未熟果の糖度を実際に測定し「こんなまずいもの(糖度10度)を出荷したら産地のイメージが落ちる」と注意を促した。
今期はハウスの室内温度が高く、完熟までの期間が短いため小さい果実が多いことを指摘。果実が太る期間を延ばし大きく育てるには、室内温度を下げる必要があると強調した。
JAおきなわ本店青果部の平田聡さんは、7日に本土市場で宮古産マンゴーの初競りが行われ、1個入りパック(約400㌘)が1200円と、好調な滑り出しになったと報告した。
当初の見込み量600㌧前後は、開花率57%から推測。第2回調査は5月下旬に行い、袋掛けの数から550㌧前後を試算した。
600㌧を仮定した4月時点の出荷シミュレーションでは、7月5日から同22日までのピーク時には、航空機の1日当たり輸送可能量15㌧を超える日が続くとし、船舶・航空複合輸送は避けられないとの見通しを示していた。
複合輸送は、運送会社が集荷状況に合わせて航空貨物と船便に分けて輸送する仕組み。宮古-那覇間は船便、那覇-本土間は航空機を使う。
同件に関し、福里課長は石垣まで船便で運び、新石垣空港からB767型機でコンテナごと本土に運ぶルートが可能なことも説明した。航空機と複合輸送の振り分けに関しては、市場出荷は「航空機」、個人間の直接取引は「複合」の利用を提案。理由には、冷蔵輸送のマンゴーを市場に出荷した場合、表皮に露が付き見栄えを悪くする可能性を示した。