事業着手今年度リミット/食肉センター移転新築
12年度決算79万円の黒字/取締役会で日程示す
宮古島市やJAなどが出資する第三セクター・宮古食肉センター(池間等志社長)の第70回取締役会が11日、JAおきなわ宮古地区本部で開かれた。2013年度の事業計画は、新食肉センターの整備事業導入に向けた取り組みを強化すると方針を示した。
食肉センターの建て替えは、建設後30年を過ぎた施設が老朽化して修繕費がかさみ経営を圧迫していることへの対応や、消費者に安全・安心な食肉を安定供給するために急務となっている。
議案審議で池間社長は、事業着手のリミットが今度末ごろと、間近に迫っていることを説明。法的な手続きをクリア次第、10月に基本設計に入り、15年度の完成を目指すと、スケジュールを示した。
食肉センターは2年前の取締役で、現在の施設を上野野原の旧家畜競り市場跡地に移転新築する計画を決定した。総事業費は、約6億円(9割補助、1割自己負担)を見込む。予定地に関しては、地元住民と合意に至っていない。
12年度の単年度決算は、79万円の黒字を計上し、累積赤字4949万円に圧縮した。
と畜実績は豚が前年度と比べ103頭(13・6%)減の651頭。減少の理由には、農家の飼養頭数減を挙げた。養豚経営は生産性が低く厳しい状況にあり、2000年度に1763頭だった飼養頭数は、12年度は651頭と半分以下に減った。ヤギのと畜頭数は、473頭(同比9頭、1・9%増)だった。
牛は262頭と前期の340頭と比べ78頭(23%減)と大幅に減った。肥育した高齢母牛の競り値が高く、島外へ多く販売されたため、センターでのと畜頭数が減った。
豚枝肉の売上は、940万円となった。
新年度の事業方針には①諸経費の節減などによる管理費の改善②と畜日の曜日指定継続による改善合理化-なども盛り込んだ。
この日の取締役会で承認した12年度営業報告や決算、13年度の事業計画などの議案は、27日の株主総会に提出する。