「エコ公園」整備が暗礁/市議会一般質問
根間地区の用地買収難航/市当局「補助項目なく」
平良西里における「エコ公園」整備計画が暗礁に乗り上げている。市の計画によると、同公園は平良西里の根間地区に整備される予定で、2013年度中の完成が見込まれていた。しかし用地の買収が難航。補助項目がなく、今も事業化に至っていないという。市は引き続き事業認可に向けて調整を進めるが、同公園の造成が当初の計画年度より遅れる公算は大きい。21日に開かれた市議会一般質問で下地康教建設部長が明らかにした。真栄城徳彦氏の質問に対する答弁。
計画予定地は平良西里の中心市街地。現状は建物がなくぽっかりと空いた土地空間が広がっている。
市は09年10月、同地区にエコ公園を整備する計画を発表した。周囲にフクギなどを植樹し、公園内には太陽光発電の街灯を設置。敷地北東側は公園施設として遊具やフィットネス設備を配置するほか、防災機能として地下埋設貯水槽の整備も計画に盛り込んだ。
その後は事業化に向けて県と協議を続けたが、用地を取得する補助項目がなく計画の遂行が鈍化し、今も事業化に至っていない。
この現状について真栄城氏が市議会で追及。「計画が進まない理由は何か。公園整備が頓挫したらみすぼらしい。街の真ん中がこういう状況にあるというのは考えられない」と述べ、当局に説明を求めた。
下地建設部長は「県と協議しながら事業の実現に向けて取り組んだが、用地取得の項目がなく、現在も実現に至っていない」と経緯を説明した。その上で「そのままにするというわけにはいかないので、都市公園の整備事業という観点から県と調整し、事業の認可を受けたい」と述べて議会の理解を求めた。
また、計画するエリアの中には3人の地主がいるとし「これからも事業計画を説明しながら、理解を得ていきたい」と述べ、引き続き用地の買収に向けて交渉を進める考えを示した。
この日の一般質問には真栄城氏のほか、嵩原弘、上地博通、池間豊、亀濱玲子の各氏が登壇した。市長の政治姿勢をはじめ農林水産業や観光、福祉、教育・文化など各分野で当局の考えをただした。