教育委員人事を可決/多良間村議会
1年3カ月ぶり選任/一般会計補正予算案も可決
【多良間】改選後初の多良間村議会定例会(6月定例会)が25日開かれ、同村社会福祉協議会会長の友利哲市氏(65)を教育委員とする任命同意案件を賛成多数で可決した。これにより同村教育委員会は1年3カ月ぶりに定数(3人)を満たす。きょう26日の互選で教育長を決める。同日は当局提案の2013年度一般会計補正予算案など2議案も審議して可決した。定例会の会期は1日間で、同日のうちに閉会した。
同村議会は、前教育長の教育委員再任を求める同意案件を過去に2度否決している。今回は改選後初の定例会であることや、村長選挙のしこりを残したままの人事案であることから議会の反応が注目された。
ただ、当局が提案理由を説明した後は特に質疑もなく採決へ。この結果、賛成5、反対1の賛成多数で同案を可決した。
選任された友利氏は元村職員で、現在は社会福祉協議会の会長を務める。この間、村の子ども育成連絡協議会の会長を3期6年務めるなど、児童生徒の教育に深くかかわってきた。
同意案の可決を受けて友利氏は「離島の離島である多良間村の子どもたちの教育面のハンディを少なくしたい」と決意。「多良間の子どもたちの運動能力はそのまま生かし、これと並行して学力の向上を図っていきたい」と話した。
同村では、教育委員再任同意案件が長く議会で認められず、教育長不在の状態が続いている。2度も議会に否決された理由は学校施設の設備工事費における事務ミスなど。同費の一部が出納整理期限を過ぎて支払われていたことが判明して問題化し、前教育長の再任が認められなかった。
この日の定例会では予算関係2件も審議。一般会計は1億9600万円を補正し、歳入歳出予算の総額を26億9000万円とする予算案を可決。村国民健康保険事業特別会計は約100万円を補正、総額を1億9300万円とする内容を全会一致で了承した。
意見書は▽B型肝炎・C型肝炎患者の救済▽日台漁業協定の見直し要求-の2件を採択した。
一般質問には豊見山正氏が登壇し、教育行政や観光振興において村当局の姿勢をただした。