運用分担、具体的検討へ/県議会代表質問
宮古、下地島空港で県
【那覇支社】開会中の県議会(喜納昌春議長)6月定例会は26日、代表質問を行い4氏が登壇した。下地島空港の活用や宮古空港の役割分担で當銘健一郎土木建築部長は、昨年の同空港利活用検討委員会で、宮古空港を旅客機能、下地島空港を訓練や試験機運用に分担する提案を説明。「この提案を参考に、今年度は宮古島市や関係部局で構成する検討会議を設置して、より具体的に検討したい」と述べた。今後も全日空に訓練継続を働き掛け、新たな航空会社の誘致に積極的に取り組む姿勢を示した。新垣良俊氏(自民党)への質問に答えた。
円安影響による漁船の燃油価格や畜産用配合飼料価格高騰により県内畜産漁業者の経営が圧迫され、深刻な窮状に陥っていることに対し山城毅農水部長は「漁業経営セーフティーネット構築事業の活用で、燃油価格が1㍑当たり95円を超えた場合に漁業者の負担が軽減される」とし、「配合飼料価格安定基金が一定の要件で、補てん金を交付し、加えて国は緊急措置として、通常補てん基金の生産者負担分の助成を決定した」と述べた。
日台漁業協定見直しの県の取り組みについて高良倉吉副知事は「好漁場の縮小を余儀なくされ、県水産業への多大な影響を懸念している。漁業者の権益と安全操業を確保して、漁業秩序を維持できるように国に見直しを強く要請した」と説明した。
農産品市場の開放を求め圧力を加える米国と、政府がTPP(環太平洋連携協定)交渉に参加する状況に対し仲井真弘多知事は、「県の農林水産分野などの懸念を踏まえ、交渉の進展に応じた情報提供や聖域が確保できなければ脱退も辞さないことを求めている」とした上で、「知事を本部長に全庁的な組織を立ち上げ、情報の共有や今後の対策を協議して適切に対応する」と答えた。
いずれも新垣氏の質問に答えた。