前組合長が退職金請求/伊良部漁協総会
支払うかどうか組合員賛否投票/反対多数で否決
伊良部漁協(友利義文組合長)の総会が29日、前里添多目的施設で開かれた。前組合長が4期12年勤めたとして同漁協に退職金を請求していることに関する「役員退任慰労金の支給に関する議案」について、支払う賛否を問う無記名投票を実施した結果、反対多数で否決された。同漁協で退職した組合長が退職金を請求し、議案で賛否の採決が行われたのは今回が初めて。前組合長は欠席した。
2012年度貸借対照表、損益計算書など14議案は原案通り承認した。12年度は83万9000円の赤字で、累積赤字は8億8627万4000円に膨らんだ。
宮古島美ら海連絡協議会から12年度分の美ら海協力金320万円が年度内に入金されていたら、財務状況は好転し、黒字を計上することにしていた。
12年度の主な事業活動と成果によると、購買事業は、前年度取扱高5255万7000円に対し、今年度は5745万円で109%の達成となった。
販売事業は、魚の販売不振や、冬場の天候不順による休漁があり、取扱量は減少。前年度取扱高2億3494万7000円に対し本年度取扱高は2億2012万9000円で94%の達成。
製氷冷凍事業は、前年度取扱高4228万7000円に対し本年度取扱高は3904万9000円で92%の達成であった。
前組合長が請求した役員退任慰労金の請求については、総会前の理事会で再度審議し「支払わない」と決議していた。しかし、執行部側では、県など関係機関の指導を受け、総会で賛否を問うために議案として上程した。無記名投票の結果、「支払う」に反対64票、賛成6票、無投票2票となった。
特別決議の▽南静園護岸用壁復旧整備事業に伴う岩礁破砕における同意▽伊良部大橋橋梁整備事業に伴う岩礁破砕期間の延伸▽池間大橋耐震補強工事に伴う岩礁破砕の同意ならびに汚染防止協定の締結-などは原案通り承認された。