母子保健の課題解決へ/宮古での研修開始
アフリカ地域から12人参加
アフリカ地域で母子保健などに携わっている保健師らによる宮古島市での研修が9日から始まった。初日は健康づくりや予防接種事業などについて講義を受けた。下地敏彦市長は「皆さんの来島を心から歓迎する」と話した。宮古島市での研修は12日まで。期間中、市の母子保健事業を学ぶほか、集団乳幼児健診を見学する。
同研修は、国際協力機構(JICA)から委託を受けた県看護協会が主催する「2013年度公衆衛生活動による母子保健強化コース」。研修を通して、自国の母子保健の課題解決に資する保健事業改善計画素案を作成する。アフリカ地域11カ国から男女12人が参加している。
表敬訪問を受けた下地市長は「宮古島市では年間で約500人の子どもが生まれる。元気に育つようさまざまな施策を取っている。私たちのプログラムを研修して参考にしてもらえれば」と話した。
参加者からは「小児科医師が全国的に不足していると聞いているが、宮古でもそうなのか。またその対策はしているのか」との質問があった。
下地市長は「宮古でも不足しているが、他の地域よりは多い。宮古は民間の医師会と県立病院が連携して問題の解決を図っている」と説明した。
一人一人が自己紹介をした後、研修員を代表してザンビアの保健師マンダ・クリスピンさんは「私たちと面談していただき、宮古島市が母子保健を強化していることがうかがえる。地域の人たちもとても温かく迎えてくれて自分の国のよう。有益な滞在にしたいです」と話した。
8日は多良間村で行われ、講話や視察を通して同村の母子保健活動について認識を深めた。