販売目標30億円達成誓う/肉用牛生産者大会開く
1戸平均規模拡大を推進
肉用牛生産増進生産者大会(主催・宮古和牛改良組合)が10日、JAおきなわ宮古地区本部大ホールで開催され、大勢の生産者が参加し競り販売目標30億円達成を誓った。大会宣言は飼育戸数や頭数の減少傾向を懸念。増頭に向けては、1戸当たりの規模拡大を進めると、方向を示した。
同大会は、生産増進を図り、安定した産地形成を目指す目的で開催した。
平良一夫宮古和牛改良組合長は、計画交配や飼養技術の向上により質量兼備の和牛を生産できるようになったと、従来の取り組みを評価。農家所得の一層の向上のために、宮古銘柄牛づくりを進めると決意を示した。
平良明憲JAおきなわ宮古地区畜産振興センター長は、12年度の子牛販売額が価格高騰により前年度と比べて1億4300万円増えたのに対し、頭数が77頭減ったことは「実質的な振興が図られたとは言えない」と分析し、「今後は増頭による増収」を目指す必要があると訴えた。
増頭の具体策には①分娩間隔の短縮②子牛生産率の向上③子牛の肺炎や下痢の予防による死亡数抑制-などを挙げた。
大会決議は規模拡大による増頭に関し、「専業型経営または準専業型経営を増やすことが必要」と方針を明示。大会スローガンには①一致団結して和牛産地として宮古の力を発揮する②宮古の交配方式を順守-などを盛り込んだ。
下地敏彦市長は、購買者や消費者から一層評価される産地形成を祈念。前田幹男県宮古農林水産振興センター長は「宮古の子牛価格が、全国110市場中、50位に入ったのは農家や関係者の努力のたまもの」と敬意を表した。