宮古上布の魅力紹介/市総合博物館
102点を展示 美ぎ布展が開幕
市総合博物館(下里典子館長)で27日、第25回企画展「美ぎ布展~苧麻糸が繋ぐ伝統の技~」が開幕した。宮古上布は深い琉球藍、軽い生地と精緻な柄模様が特徴。8月13日には未公開の宮古上布を入れ替えする予定。9月1日まで。
宮古上布は、国指定の重要無形文化財。薩摩侵攻の1609年以降、首里王府は宮古上布を貢納布に指定し納めさせていた。王府からの御手形(注文リスト)は村々に割り当てられ入念に製作させた。
また王府は、久米島、宮古・八重山に図柄見本の御絵図を送り、その図柄に基づいて織らせていた。
今回の企画展は、着物や着尺、帯、小物など102点を展示。このうち、仲宗根みちこさん、砂川美恵子さん、池間ヨシ子さん、豊見山カツ子さん、上原則子さん5人が、御絵図柄宮古上布図案を製作し、初めて一般公開に協力した。
また、古い時代に地機で織られた反物でつくられた黒い薄手の着物「黒朝」や宮古上布を一部使用した第40代ミス宮古の制服の展示のほか、苧麻糸が完成するまでの工程が詳しく解説されている。
下里館長は「多くの市民や観光客が鑑賞に訪れ、世界に誇れる宮古上布の認識を改めて深めてほしい」とアピールした。