掘削、29日に開始/天然ガス事業
市長「経済、産業の起爆剤に」
県が宮古島市で実施する天然ガスの試掘調査が29日に始まる。下地敏彦市長が9日の記者会見で明らかにした。29日午前、掘削場所の城辺保良で開くセレモニーの後、掘削機を始動させる。下地市長は「宮古島市の経済、産業振興の起爆剤にしたい」と述べた。
会見では試掘に関する詳細なスケジュールを発表した。掘削は8月下旬から2014年1月中旬まで。その後、同月下旬にかけて温泉水やガスなどの生産試験を行う予定だ。
掘削開始に伴い、29日午前11時から開抗式を現場で開く。県、市、自治会、試掘業者の代表らが調査事業の開始に立ち会う。
宮古島では、過去の調査で相当量の天然ガスの埋蔵が推定されている。今回の試掘では深さ2500㍍まで掘削し、埋蔵量やガスの成分を詳しく調べ、天然ガスを活用した事業の展開に役立てていく。
会見で下地市長は「天然ガスは、宮古島市の経済にインパクトを与える。どのような事業が展開できるのか楽しみだ。試掘を成功させて経済、産業振興の起爆剤にしたい」と強調した。
また、天然ガスを電力に置き換えて活用する可能性に触れ、「安定的に安価な電力を供給できれば市民の生活は豊かになる。農家は夢のある農業を展開することが可能だ」と話し、天然ガスの活用に伴う限りない可能性を示した。
今回の試掘調査は、未利用資源・エネルギー活用促進事業として、宮古島市のほか南城市と那覇市の3カ所で実施される。3カ所の総事業費合計は約9億9500万円。