大物カツオ即売に沸く
パヤオの日まつり盛況/多彩なイベントを満喫
「第7回パヤオの日(8月8日)まつり」(主催・宮古地区パヤオ管理運営委員会、共催・伊良部漁協、宮古島漁協、池間漁協)が11日、伊良部漁協の特設会場を中心に行われた。
夏休みとあって大勢の親子連れが参加し、趣向を凝らしたイベントを満喫。12年ぶりに大物カツオ(1匹当たり10~15㌔)が大漁していることから、地域貢献として1匹2000円で販売され、230匹、約3
㌧を完売した。式典では、パヤオに感謝し、さらなる集魚効果を願った。
パヤオは、カツオやマグロなどの回遊魚が流木などに集まる習性を利用した浮体。大きく分けて海面上の表層浮き魚礁と海面下の中層浮き魚礁に分類される。
1982年、当時の伊良部町と伊良部町漁協が日本では初めて宮古近海にパヤオを設置した。同委員会では、設置から25年の節目を迎えた2007年8月8日、パヤオの秩序ある利用推進とパヤオ漁業振興、漁家経営の安定を期することを目的に「パヤオの日」を制定・宣言した。
祭りは開会宣言後、伊良部漁協の漢那一浩組合長、宮古島漁協の粟國雅博組合長、池間漁協の長嶺厳組合長による大物キハダマグロ(重さ43㌔)取り上げで開幕。三組合長がてんびん棒で高く持ち上げると、会場から大きな拍手が沸いた。
次いで▽大物キハダマグロ解体ショー▽タマンの稚魚3000匹放流▽新鮮な宮古島産のモズクつかみ取り▽製氷施設内での南極体験(マイナス30~40度)▽漁船でのカツオ一本釣り模擬体験▽海の生き物タッチプールが繰り広げられた。
式典で、主催者を代表して同委員会長の漢那伊良部漁協組合長は「今年はカツオの大漁が好調と漁業の担い手の新規誕生などで、水産業の展望は明るい」と述べた。
来賓で下地敏彦市長、県浮魚礁(パヤオ)漁業等調整連絡協議会の國吉眞孝会長(代理)、県宮古農林水産振興センターの前田幹男所長らが出席。下地市長は「もっと水産業から発信し、宮古の元気につなげていくことをお願いしたい」、國吉会長は「パヤオの利用を拡大し、パヤオ漁業を積極的に展開していく」とそれぞれ祝辞。
前田所長は「宮古近海にをパヤオ設置する計画があり、今年は3基、来年は6基」と強調し、参加者らを喜ばせた。
祭り関連行事の「漁師のマグロ釣り大会」表彰式(被表彰者は本紙9日付8面で紹介済み)と今年初めて創設されたホンマグロ賞と年間重量賞の表彰式があった。
表彰された方は次の通り。(敬称略)
【ホンマグロ賞】宮古島漁協組合員= 松原博幸(第二十一幸榮丸)、久高勇光(じゅん丸)、谷口洋平(第十五光洋丸)、仲宗根正行(海宝丸)
【年間重量賞】伊良部漁協組合員▽小型船部門=久貝昭弘(ひろ丸、36㌧)▽鰹船部門=漢那一浩(第5喜翁丸、155㌧)