きび増産基金を活用へ/西銘衆院議員
干ばつの被害状況を視察
宮古で7月12日に通過した台風7号による塩害とその後の干ばつで、サトウキビの影響が心配されている中、西銘恒三郎衆院議員が干ばつ被害現地調査のため14日、来島した。西銘衆院議員は「福里地下ダムの水位・水質を確認する施設の水が底を付き、干上がっている状態を見て、ショックを受けた」と述べた上で「宮古のキビ生産農家はTPP(環太平洋連携協定)を心配しないでキビを増産してほしい。国のさときび増産基金事業の沖縄分の15億円の活用に向け、宮古の声を反映させたい」と意欲を示した。座喜味一幸県議が同行した。
西銘衆院議員と座喜味県議は、下地で雨乞いクイチャーに参加して後、市役所上野庁舎で、農林水産部の村吉順部長から宮古の降水量や大型トラックによるかん水状況、バッタの発生、宮古土地改良区の石嶺明男事務局長から福里地下ダムと砂川地下ダムの貯水量について説明を受けた。
このうち、石嶺事務局長は「宮古には福里地下ダムと砂川地下ダムがあり、農業用水に使われている。8月13日現在の貯水量は砂川地下ダムが58%、福里地下ダムが76%。福里地下ダムの水質などを監視す施設の水が無くなるのは、2000年の施設供用開始以来初めて。このダムの貯水量が76%まで下がるのも初めて」と説明した。
座喜味県議は「福里地下ダムについては、農家は危機管理を持ち、適正な農業用水を利用すべき」と直言した。
この後、城辺で茶褐色に変色したキビを視察。西銘衆院議員は「生育が心配。早く雨が降ってほしい」と願った。