小中校の耐震化率92%/宮古島市
全国、県平均上回る
未整備施設の早期改修へ/市教委
文部科学省はこのほど、全国の公立小中学校の校舎や体育館などの耐震化率(4月1日現在)を発表した。耐震化率の全国平均は88・9%で、前年より4・1%上昇した。県内小中学校の耐震化率は80・5%で、前年より2・5ポイント上がったが、全国耐震化率の順位では40位という結果だった。一方、宮古島市の耐震化率は全国平均、県平均を上回る92%に達しており、県内市町村では13位との結果だった。だが、震度6強以上で倒壊する危険性のある校舎、屋体、園舎が計15施設あり、早期の改修整備が求められている。
市教育委員会の調べによると、1981年以前に建てられ、震度6強以上の地震で倒壊する危険性のある校舎、屋体は小中学校で11施設。また、公立幼稚園では4園舎が該当し、計15施設が耐震化されていない状況だ。
学校種別ごとの耐震化整備率は小学校校舎88・3%、同屋体89・5%、中学校校舎97・3%、同屋体95・5%、幼稚園園舎78・9%となっている。
耐震化改修整備の必要性がある81年以前建造の施設は小学校校舎で7、同屋体で2、中学校校舎で1、同屋体で1、幼稚園園舎で4の計15施設となっている。
市教育委員会では耐震化が未整備の学校施設については、国、県との調整を踏まえて順次、建て替えや改修工事を行い、国が耐震化整備のめどとして示している2015年度までに100%の完了を目指したいとしている。
国は東日本大震災の教訓から学校が地域防災拠点として機能し、児童・生徒の安心、安全な学校生活のためにも全国の学校施設の早期改修が求められるとして「15年度までのできるだけ早期の耐震化完了を目指す」との方針を打ち出した。
今回の公立学校施設の耐震改修状況調査で明らかとなった耐震化が著しく遅れている全国の市町村あて、早期整備を促す文科大臣からの要請書簡を送付した。
県内では那覇市など7市7町村の計14市町村に要請書簡が送られたが、宮古島市、多良間村には同書簡は送付されていない。
市教育委員会教育総務課の垣花和彦課長は「耐震化がなされていない施設は早急に改修に着手する方針。国、県との予算調整を踏まえた上で、計画的、効率的に建て替えや改修工事を行っていく。幸い宮古島市の場合、市町村合併前の各自治体の取り組みもあって耐震化率は県内でも高位にあるが、地域防災拠点ともなることから、国目標の15年度までには全学校施設の耐震化完了を目指したい」と述べた。