「押しつけの暴挙」/来間中廃止問題
来間住民 市教委に抗議
市教育委員会(宮國博委員長)が来間中学校の廃校に向けた具体的な取り組みに着手したことを受け、来間地区の住民は16日、市役所城辺庁舎を訪れ宮国委員長に対して「地域住民を完全に無視した一方的な押し付けの暴挙」と市教委の姿勢を糾弾するとともに抗議文を提出した。
抗議に対して宮國委員長は「前回の説明会で地域から説明会を求める申し入れがあれば我々は説明に出向くと申し上げたが、説明会は求められなかった。作業の工程からして9月定例会に上程にして議会の判断を仰ぐ必要があった」との見解を示した。
抗議文は、来間幼少中学校PTA(国仲英作会長)、来間自治会(来間得良会長)、来間老人クラブ(保良栄男会長)、来間婦人会(古波蔵マリア会長)、来間島の未来を考える会(砂川葉子会長)の連名で提出され、代表で砂川葉子会長が読み上げた。
抗議文では、市教委が15日の定例会で「市立学校設置条例の一部を改正する条例」の議案提出依頼を決定したことに強く抗議するとともに「(地域説明会開催の)要望書があったにもかかわらず早期の住民説明会を実施しない姿勢は業務放棄であり不誠実で、怠慢」と批判している。
さらに、住民からは「15日の定例会をやり直して議案提出依頼決定を白紙に戻して30日の住民説明会でもっと住民、生徒に丁寧に説明すべき」などの要望も出された。
30日に予定されている来間地区での説明会について宮國委員長は「適正化が進む中で今、議論すべきは児童生徒のことであり、できるだけ負担のないように地域、父兄の皆さんとこれから話をしていきたい。30日の説明会は来年の新学期に向けて皆さんの意見を伺うためのものと考えている」と述べた。
要請後、砂川会長は「あくまで統廃合ありきであり、残念で仕方ない。30日の説明会も(統廃合後の)条件整備とのことだがこれまで市教委からそのような説明はなかったし、そんな話は今初めて聞いた。あくまで市教委の基本方針の説明会だったはず。こうした部分も不誠実だと思う。今後は議会への陳情書を含めて対応を検討していきたい」と述べた。