市、マンゴー輸送対策など要望
多良間は石垣路線再開/市村、県出先機関が意見交換
宮古管内県出先機関と宮古圏域市村の2013年度意見交換会(主催・宮古市村会)が16日、県宮古合同庁舎で開催された。市は台風時におけるマンゴーの出荷支援体制構築など10項目を要望。多良間村は多良間-石垣間の航空路線再開など、5項目の実現を求めた。県出先機関は伊良部大橋に伴う上水道管敷設など市が行う関連工事の迅速対応を希望した。
同会は宮古圏域の抱える課題解決に議論を深める目的で開いている。
今年のマンゴー出荷はピーク期に台風7号が接近し空、海の便が運航を数日間停止したことから、滞貨が発生。市は臨時便を要請し対応した。市は今回浮上した新たな問題に対処するために、宮古空港の運用時間の延長や着陸料の減免措置などが必要と指摘。県はこれに対し「ジェット機の着陸料は、70%軽減している。通常運航が可能な場合の着陸料免除は困難。運用時間延長は、航空会社の要請を受けて行っている」と回答した。
多良間-石垣間の航空路線は06年4月から運休している。伊良皆光夫多良間村長は宮古経由の往来が経済的、時間的に負担になっていると指摘。大勢の郷友が住む石垣との路線再開は喫緊の課題とした上で、9人乗りのアイランダー機を保有する「第一航空」の就航に、県の支援を求めた。
安里肇県宮古事務所長は「本庁の交通政策課に同件を伝え早急に答えを持ってくるようにと伝える」と述べた。
農水産物加工販売所の新設についての要望に対し県は「農山漁村活性化プロジェクト支援交付金」などの活用を助言した。
市村会長の下地市長も、石垣路線の再開を強く要望。市長は南静園将来構想実現への県の対応を弱いと指摘し、積極的なかかわりを促した。イモペーストの運賃助成についてはイモが加工品でしか県外に持ち出せないことを理由に「(生ではないが)、例外扱いをしても良いのでは」と提言した。
要望事項は次の通り。
【宮古島市】①台風時における農水産物の出荷支援体制構築②宮古南静園の将来構想実現③離島医療の充実・確保④農業研究センター宮古島支所の下地島への移転⑤農林水産物流通不利性解消事業(イモペーストの運賃助成)⑥伊良部大橋橋詰め広場の用地確保⑦安全・安心な生活道路の整備(幅員4㍍未満道路の拡幅)⑧道路の長寿命化対策⑨宮古空港前道路の環境美化⑩高校生の派遣費支援制度の創出
【多良間村】①多良間-石垣間の航空路線の再開・運航②多良間港前泊地区での上屋整備③農水産物加工販売所新設④教職員の適正配置⑤ALTのへき地支援
【県出先機関】①宮古福祉保健所=児童家庭相談体制の充実強化②伊良部大橋の進ちょくに伴う市関連事業の迅速実施③口蹄疫実働演習への協力