品種別の特性学ぶ/キビ講習会
株出し栽培の現状も把握
城辺友利地区で29日、県宮古農林水産振興センター農業改良普及課によるサトウキビ栽培講習会が開かれた。同課が同地区で実施している地域農業振興総合事業の一環。同課主任の友利研一さんが講話してキビの品種別の栽培特性を詳しく説明。宮古の株出し栽培の現状も報告した。
友利さんは▽サトウキビを取り巻く情勢▽品種と肥培管理▽株出し栽培-をテーマに話を進めた。
情勢では、宮古地区で生産されるサトウキビが全県生産量の約40%(2010年度)を占めることなどを報告し、島の基幹産業の位置付けを強調した。
品種と肥培管理では、品種ごとに▽成長のスピードが違う▽植え付け時期が違う▽肥培時期が違う-ことを指摘した。
その上で品種別の特性を紹介。農林15号の場合、8月植えが収量が多いとし平均培土は11月ごろ、高培土は2月ごろが望ましいと説明した。茎数が多くなる9月植えは平均培度を2~3月に実施し、高培土は5月ごろが良いとした。
農林27号は、9月植えが茎数も収量も多く、平均培土は1~2月、高培土は4月ごろが良いと説明。茎長が長い8月植えの平均培土は10~11月、高培土は1~2月ごろと紹介した。
そのほか新奨励品種として農林31号を紹介し▽中太茎▽耐倒状性や脱葉性、風折抵抗性に優れ、黒穂病と葉焼病への抵抗性が強い▽株出しの萌芽性はやや劣るが、収量は農林8号や宮古1号と同等-などとする特性の説明があった。
参加した生産農家は友利さんの話を聞き、サトウキビ栽培に関する知識と理解を深めた。