市長に反対署名提出/来間中統廃合問題
議案の白紙撤回も要請
来間中学校の統廃合問題で来間地区の住民が3日、市役所平良庁舎に下地敏彦市長を訪ね同問題に対する来間住民の反対署名を提出するとともに、4日に開会する市議会9月定例会に提出予定の来間中学校を廃止する議案の取り下げを要請した。署名を受け取った下地市長は要請に対して「それはできません」と拒否した。
反対署名について、来間島の未来を考える会の砂川葉子会長は「私たちは学校の存続を求めている。この署名は来間住民74世帯中、72世帯の署名で残りの2世帯も寝たきりの老人の世帯などでほぼ100%に近い署名。合意形成がない中での統廃合は認められない」と訴えた。
住民側から強く議案の取り下げを求められた下地市長は「私が今取り下げる理由はどこにもない。議会に議案として提案してあるし、教育委員会としても子どもの教育上これが一番望ましいと判断している。それが良いかどうかを決めるのは議会しかない」との見解を示した。
来間中学校の統合問題について、市長としての見解を問われた下地市長は「私がどう思っているかではなく教育行政は独立している。この問題は教育委員会が決めることであり、議案として上程されれば議会が決めること」と述べた。
また、同日夕方に開催される市教委の住民説明会への参加を要請された下地市長は「説明会は市教委が主体的にやっていること。私が出れば私に対して質問が来るでしょう。市教委が説明しようとしているのに立場が違う私は何も答えられない」と述べ、出席要請には応えられないとの見解を示した。
住民側からは、市教委の統合ありきの姿勢に不満の声が上がり「なぜ子も親も住民全体が反対することを強行するのか」「生徒が1人でも来間中で学ばせたい」「小さな島の学校は住民の心のよりどころであり、奪わないでほしい」との意見が出された。