「慰安婦」を追悼、平和祈念
アリランの碑・女たちへ 建立5周年で集い
日本軍「慰安婦」の史実を伝えるために2008年に建てられた「女たちへ」と「アリランの碑」の建立5周年記念の集いが7日、上野野原の同碑前に関係者およそ40人が参加して行われた。参加者を代表して宮古島に日本軍「慰安婦」の祈念碑を建てる会共同代表の尹貞玉(ユン・ジョンオク)さんらが碑前に献花し、亡き慰安婦を追悼するとともに、世界の平和を祈念した。
尹さんは「美しい宮古島のこの地に戦争のない平和な世界を祈る碑を建てた。ここに休んでいる女性たちが私たちと一緒に地球を守ってくれるように祈りたい。海も、空も、空気も汚れていない宮古島に、若いときに傷つけられた女性たちが眠っている。ここが、美しい地球が開発という名の下に破壊されることから守るシンボル(象徴)的な存在になるよう祈っている」と述べた。
また、「慰安婦」問題の研究者で早稲田大学名誉教授の中原道子さんは「これらの碑をこれまで守ってくれたのは宮古島の皆さんたち。この碑を建立した一人として、とても感謝している。碑は石。石はいつか欠けてなくなるかもしれない。しかし無くならないのはその女性たちの記憶とそれを引き継いだ私たちの記憶」と述べ、碑銘の「女たちへ」について「この島で生き、無くなった女性たちへの思いと、その記憶を引き継いで後世に伝える女たち。その人たち、少女たち、子どもたちへも呼び掛けた碑銘」と碑に寄せる思いを話した。