取り組み事例を報告/サッカーキャンプ
環境整備の課題克服へ
【那覇支社】県内へのサッカーキャンプ誘致の拡大や定着化に向けた2013年度第1回意見交換会(主催・FC琉球)が6日、県庁で行われ、県や市町村、関係団体などがキャンプ誘致に関する情報の共有を図り、全県的な取り組みついて協議した。10年度から県はスポーツ・ツーリズム戦略推進事業の一環として、「美ら島サッカーキャンプ」誘致事業を開始した。
意見交換会には、県文化観光スポーツ部やキャンプを受け入れている宮古島市、これから誘致を希望する沖縄市など13市町村の担当者が集まり、美ら島キャンプの現状や誘致活動の進捗状況などが報告された。
13年度はFC横浜などJリーグ4チームや女子なでしこリーグのINAC神戸、米国・韓国の国外チームなど計9チームが7市町村でキャンプを行った。FC琉球では今後、J1・2部リーグクラブ40チームに絞った1月の体力強化の1次キャンプや2月以降の試合形式中心の2次キャンプ、さらに大学・海外チームなどの誘致活動を展開する。
開催地のメリットとして観客数や宿泊需要の経済的波及、トッププロによる高いレベルの試合や練習の観戦、子供サッカー教室を通した教育的効果などが報告された。自治体の取り組み事例としては、12年にJ1のサガン鳥栖を誘致した読谷村から、芝の管理などの環境整備の課題の克服や地域住民とチームとの親睦・交流の重要性などが報告された。
キャンプ地を利用する側からはJ1・セレッソ大阪ユースチームでクラブ運営を担当する椎谷武史氏の講演があり、「球団はグラウンドの整備状況のほか宿泊施設と競技場との距離などもチェックしている」とした上で、「キャンプは一年一年が勝負の選手やコーチスタッフにとって、地元の協力は最も重要で不可欠だ」と強調した。
宮古島市の担当者は「芝とグラウンドの改善を最優先にして、現状把握と知識の普及にまず第一に取り組み他の市町村とも情報を交換していきたい」などと話した。