JTAが訓練利用検討/下地島空港
使用料めぐり県と調整
県など関係機関が利活用の方法を検討している下地島空港で、日本トランスオーシャン航空(JTA、佐藤学社長)が、操縦士の訓練飛行で同空港の利用を検討していることが11日までに分かった。早ければ来年秋にも実施する。現在は使用料など条件面をめぐって県と調整している。
JTAによると、県側が同空港における訓練飛行の実施を同社に打診してきたが、これまでは「訓練生がいない」(同社)という理由で断ってきたという。
ただ、今年8月に操縦士を募集したことから訓練の必要性が生じ、その意向を県側に伝えた。
操縦士の採用後は、座学や学科、シミュレーション訓練を実施、その上で実機訓練に移行する。従って下地島空港での訓練飛行は早くても来年9月以降になるものとみられる。
現在、県側と使用料の面で調整を進めているが、年額で支払う「定額制」ではなく、1回当たりの着陸料を支払う「従量制」で詰めているもようだ。
訓練飛行の実施について同社は「条件面で折り合いが付けば」としており、使用料の面で条件が整えば同空港で訓練飛行を実施する公算は大きくなる。
下地島空港は、2014年度以降の継続利用が危ぶまれている。これまで、全日本空輸(ANA)と日本航空(JAL)が支払う定額使用料で空港を維持管理してきたが、12年にJALが撤退。ANAも来年度以降の利用に関して意向を保留しているため、県など関係機関が将来的な利活用の検討を進めている。