全国との差、大きく/全国学力テスト
全学科で平均下回る/市議会一般質問で明らかに
小学6年生と中学3年生を対象に実施された2013年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)における宮古島市の平均正答率が20日までに分かった。国語A、B、算数・数学A、Bともに全国平均を5ポイント以上下回っており、依然として全国との学力差が大きい。中3数学Bの平均正答率は29・9%と低く、全国平均と比べて11・6ポイントもの差がついた。開会中の宮古島市議会一般質問の中で市教育委員会が公表した。
学力テストは、児童生徒の学力の状況について把握・分析し、これに基づく指導方法の改善を図ることなどが狙い。
テストは小、中学校ともに国語、算数・数学の2教科で、知識を問うA問題と、活用力に関するB問題が出題される。算数・数学の活用力テストでは、方程式などの数式を効果的に使えるかどうかが試された。
集計された宮古島市の平均正答率をみると、小6は算数Aが最も高く71・1%、正答率が最も低い教科は国語Bの41・8%だった。
全国平均と比べて差が大きいのは算数Bの9ポイント、国語Bでも7・6ポイントの差がついた。
一方の中3で正答率が高かったのは国語Aの69・7%、最も低い正答率は数学Bの29・9%だった。全国平均と比べ数学Aで9・7ポイント、同Bで11・6ポイントの差がついている。
小6、中3ともに知識の活用力が試される「B」の正答率が低く、全国平均との差も大きくなっている。
市教委によると、小6はすべての調査項目で全国平均、県平均以下の成績。中3は国語A、数学A、数学Bで県平均を上回った。
田場秀樹教育部長は「無回答を少なくするという点では、小中学校とも全国との差が縮まり、改善の傾向にある」とし、質問調査において自己肯定感や学習意欲なども向上している点を強調した。
一方で、学校教育の基盤となる早寝早起き、朝ご飯といった基本的な生活習慣に課題があることを指摘。「これまで以上に家庭と連携した取り組みの充実が求められる」と述べた。
この件について質問した真栄城徳彦氏は、生活習慣と学力との因果関係を認める専門家の見解などを示して全校アンケートの実施を提案。宮古島市の児童生徒の生活習慣の実態を的確に把握し、効果的な改善策を講じるよう促した。