違法犬217匹を捕獲/12年度保健所まとめ
狂犬病予防 3割が未接種
2012年度に宮古島市と多良間村で捕獲された違法犬は合わせて217匹、飼い犬や野犬にかまれてけがをした件数は25件で、捕獲数は昨年度よりも25匹増加し、咬傷件数は5件減少していることが宮古福祉保健所のまとめで分かった。犬の登録数は2020匹で、飼い主に毎年1回義務づけられている狂犬病の予防注射頭数は1386件となり約3割の飼い主が義務を果たしていない。また、放し飼いへの苦情も年々増加しており、飼育マナーの向上が指摘されている。26日までは「動物愛護週間」。
捕獲された違法犬217匹のうち、飼い主に返還されたのが25匹(昨年度44匹)、別の飼い主に引き取られたのが12匹(同8匹)、けがや病気などで死んだのが34匹(同5匹)で、残りの144匹は県動物愛護管理センター(南城市)へ移送され、譲渡された一部を除いて多くの犬が殺処分された。
保健所では捕獲した犬は5日間(休日、祝日除く)は同所で保護し飼い主や「里親」が現れるのを待つが、ほとんどが飼育放棄された犬のため、引き取られていくのは少ないという。
犬にかまれけがをした25件のうち、野犬は3件、残りの22件は飼い主不明を含めた「飼い犬」だった。
野犬被害とみられるヤギや子牛などの家畜被害の苦情は10件で前年度より6件減少した。
同所では放し飼いの苦情が年々増加していることを指摘。野犬化につながる恐れや、去勢・避妊していない犬、猫が、新しい野良犬、野良猫を増やす傾向にあることから、繁殖を望まない飼い主には避妊・去勢手術の徹底を呼び掛けている。
県獣医師会や宮古島市では、動物愛護思想などから飼い犬や猫の去勢避妊手術の助成を行っている。
同医師会では、健康な犬や猫合わせて350頭に避妊・去勢手術の費用の一部を助成している。
助成金は犬の雄と雌、猫の雌が5000円。猫の雄は3000円となっている。
募集期間は第1期が9月20日~11月30日。第2期が12月1日~来年1月7日まで。
市の助成金額は、犬の去勢が5000円、避妊が10000円、猫の去勢が2500円、避妊が5000円となっている。
各問い合わせ先は、県獣医師会(098・853・8001)、市環境衛生課(0980・75・5121)まで。