「定着の可能性低い」/ハブ対策会議で県報告
サキシマハブ対策会議が26日、宮古福祉保健所で開かれた。県は約4カ月間にわたり、ハブの定着有無を確認する捕獲調査結果を示して「定着の可能性は低い」と報告した。ただ、住民からの情報提供の対応や研修会は継続して実施する。
サキシマハブは今年4月19日に、平良港第一埠頭近くで発見されたが、その後発見されていない。
県衛生環境研究所衛生科学班(ハブ担当)の寺田考紀主任研究員はハブの進入経路は「八重山諸島または沖縄本島から来た可能性がある」と指摘した。物資にまぎれたか、または人の手で持ち込まれたのかについては「不明」とした。
寺田主任研究員は「2匹目の発見は限りなく低いが、物資や人によって持ち込まれる可能性はあり、情報監視は継続して行うことが必要」と述べた。
ハブが発見・捕獲された場所を中心に捕獲箱30台を設置したところ、約4カ月間で宮古島に生息するサキシママダラ(無毒)85匹、サキシマスジオ(同)1匹の延べ86匹が捕獲されたと報告。一つの捕獲箱での1カ月間の平均捕獲数は0・73匹で、沖縄本島の0・11匹と比べると高い捕獲数だった。
寺田主任研究員は「宮古島には、豊かな自然がまだ残っているという証明だろう」と話した。捕獲されたヘビはその場で逃した。
対策会議には市や消防などの関係機関が参加した。