休館日が毎週2回/多良間村立図書館
条例では1回 10年間放置?一般質問で指摘
【多良間】多良間村立図書館が、日曜日と月曜日の毎週2回、定期で休館している。同村教育委員会によると、村立図書館条例施行規則で定められた定期休館日は毎週月曜日だが、この規則に準じていない状態が少なくとも10年以上は続いているとみられる。子どもたちの調べ学習の場、島を訪問する人にとっては貴重な資料庫として利用される図書館だが、その運営のあり方が問われている。
この問題は9月24日の同村議会9月定例会一般質問の中で浮上した。本村健次村議が日曜日に開館するよう求めたところ、友利哲市教育長は「子どもの学力向上のため施行規則にのっとって早めに開館したい」と答弁して理解を求めた。
その後の村教委への取材で、村職員に週休2日制が導入されたと同時に日曜日の休館が始まったことが分かった。図書館で働いている臨時職員にも週休2日を適用したためで、人員不足に伴う措置だったという。
同教委は、少なくとも2004年以降は毎週2回休館にしてきたとしているが詳細は不明。週休2日制は04年以前に導入されているため、週2回の休館はさらに年月をさかのぼって実施されてきたとみられる。
村民の間でも週2回の休館は定着しているが、条例の施行規則に準じて運営されていないことは村教委も認めている。日曜日休館に疑問を感じている村民がいることも事実だ。
図書館は、学校が休日となる日曜日に、子どもたちが学習の場として利用することが多い。このため、日曜日は開館し、月曜日に休館するというのが一般的な運営方法で、宮古島市立平良図書館も週1回、月曜日に休館している。
取材に対して、友利教育長は「私個人としては、子どもたちの教育のためにも日曜日は開けて月曜日を休館にするのが望ましい」と話す。ただ、施行規則通りに運営する現実的な方法として挙げられる人員の確保は予算が伴うため、難しい対応が迫られそうだ。友利教育長は「教育委員会の中でしっかりと話し合って対応したい」と述べ、早ければ年度内にも条例施行規則に沿った図書館運営に戻したい考えを示した。