「中継地の環境大切」
北から渡り鳥のサシバ(タカ科)の群れが伊良部島などに飛来する季節を迎え、伊良部中学校(平良善信校長)は2日、サシバ保護集会を開いた。生徒68人は、国際保護鳥サシバを守っていくことを誓い合った。
サシバは、沖縄が本土復帰した1972年に鳥獣保護法が適用され、狩猟鳥から保護鳥に指定された。県は77年、サシバが渡る10月をサシバ保護月間に設定。環境省は2006年のレッドデータ見直しで、サシバを絶滅危惧種に指定した。サシバは宮古島市の市鳥。2~11日まではサシバ保護旬間。
集会では校内のサシバ保護ポスター・標語表彰式があり、ポスターの最優秀賞に羽地未来さん(2年)の「皆で守ろう国際保護鳥」と題した作品、標語の最優秀賞に川越大樹君(3年)の作品「守ろうよ 次の世代に 飛ぶサシバ」が選ばれた。平良校長が入賞者らに賞状を贈った。
続いて、宮古自然クラブ世話人の岡徹さんが「野鳥の渡り(サシバを中心に)」と題して講演した。
岡さんは、サシバに発信器や標識をつけた調査やサシバの群れのカウントの方法、秋の渡りで見られる野鳥などを詳しく語った。渡り鳥の中継地である宮古の自然環境の大切さを考えさせた。
生徒を代表して島尻晃希君(3年)は「将来サシバが増えるよう自然環境を大事にしていきたい」と意欲を示した。
母の会会長の親泊ゆかりさんは「サシバが密猟にならないよう、地域に声を掛けて守っていきたい」と決意を新たにした。