発掘調査の成果紹介/市総合博物館
特別展開幕、12日に講演会
宮古島市総合博物館(下里典子館長)は「第7回博物館講座」として講演会「2012・2013年度発掘調査速報」を12日午後2時から同館研修室で開催。それに合わせ、3日から特別展「12・13年度発掘調査速報展」が特別展示室で開幕した。会期は13日まで。
市内では、ほ場整備工事や開発工事のなかで遺跡が発見されるなどして、宮古島の歴史上、貴重な資料が多数、発掘されている。発掘調査の件数は12年度が10件、13年度は3件だった。
今回の講座では、市教育委員会生涯学習振興課文化財係の久貝弥嗣氏が講師を務め、12、13年度に行われた発掘調査の状況や成果などを紹介する。受講無料。定員は50人で、参加希望者は当日、直接会場へ。
特別展では、長南陣地壕群▽尻並第二遺跡▽金志川豊見親屋敷跡遺跡▽ミヌズマ遺跡▽吉田の陣地壕群▽村越陣地壕群▽友利元島遺跡-の7箇所の遺跡からの出土品などを展示している。
久貝氏は7箇所のなかから、無土器時代とグスク時代という二つの時代の生活層が一つの遺跡から確認された友利元島遺跡や、調査面積が広く当時の集落の全容が分かるミヌズマ遺跡、戦時中に構築された壕の柱や梁が当時のまま残っている長南陣地壕群を「特筆すべき遺跡」として挙げるとともに、「調査結果を一堂に見てもらう機会を持てることは良いこと。宮古の新しい歴史認識を持つことができると思う」との考えを示した。