「周囲の連携が重要」
障害者就労でセミナー/池宮さん基調講演
障がい者雇用・就労支援セミナー(県主催)が11日、平良港ターミナルビルで開催された。基調講演したウイングル沖縄支社センター長の池宮秀彦さんは精神障害者に関する基礎知識や採用、就労時のポイントなどを説明。仕事の定着には本人と会社、支援者の連携が重要になると強調した。
同セミナーは障がい者の雇用促進を目的に「障害者雇用創出事例周知浸透事業」の一環として開催した。
精神障害は脳に起因する障害。うつ病などの気分障害、統合失調症、てんかん-などがある。
池宮さんは全国に174万人いる精神障害者のうち就職しているのは0・7%と少ないものの、将来的には制度改正に伴い増えると見通しを示した。
就職希望者と面接する際は本人のみと支援者同席の面接を別に設定した方が良いと助言。「支援者がいることで落ち着くが、本人の本音が聞けない可能性がある」と理由を述べた。
就労時間は最初は短く、慣れたら徐々に延ばしていくことを勧めた。
事例報告では宮古特別支援学校の宮城勝巳教諭が、卒業生の進路状況や職安と連携した就職支援の取り組みなどを紹介。障害者就業・生活支援センターみやこの神里裕丈さんは、みやこ福祉会が取り組む障害者就労支援のための各種事業を説明した。
富士製菓製パンの上地克江さんは、みやこ福祉会との連携で一人の女性の就職を成功に導いた事例を話した。
障害者雇用率 常用雇用者に対する障害者の割合。法定雇用率は2013年4月以降、民間企業の場合1・8%から2・0%に引き上げられた。