宮古、八重山全域で通信障害/NTT光回線で不具合
市民混乱 3時間 電話、ネット不通
NTT西日本沖縄支店の宮古、八重山エリア管内の全域で8日、固定電話、携帯電話、インターネットが使用できなくなる通信障害が発生した。県内の広範囲で長時間にわたり通信障害が起きたのは今回が初めて。市内の一部金融機関などの現金自動預け払い機(ATM)なども使用できなくなり、市民生活に混乱を来した。宮古地域約7500回線、八重山地域約8500回線で不具合が生じた。同支店では先島側と沖縄本島側双方の光ファイバー回線用電送装置を取り替えて復旧作業を行った。詳しい事故原因については現在、調査を進めている。
通信障害は同日午後1時15分頃に発生し、午後4時33分まで約3時間余りにわたり続いた。同支店では故障発生箇所について調べたが当初、特定が困難な状況にあったため、宮古-沖縄本島間の海底ケーブル損傷または、いずれかの電送装置で故障が起きたものと判断。復旧を急ぐために沖縄本島側電送装置と宮古側電送装置の2カ所の機器を交換した。
同支店によると、光電話回線と光インターネット回線のほか、フレッツISDN、フレッツADSL、専用線サービスなどにも障害が起き、計1万5700回線が使用できなくなった。また、同海底光ケーブル回線とリンクするNTTドコモなどの3社の携帯電話も同時に使用できなくなった。
海底ケーブル敷設の許認可や通信業務の監理を行う総務省沖縄総合通信事務所によれば、これだけの広範囲にわたって長時間の通信障害が発生したのは過去に例がないという。
電送装置の取り替えで復旧作業は完了したが、詳しい事故原因などは特定されておらず、同社では沖縄本島-宮古間の海底ケーブル損傷と電送装置について調査を進め、具体的な事故原因について究明し公表していくとしている。