アオドウガネ捕獲数242万匹
誘殺灯の効果顕著/5年前に比べ3割減
宮古全域に設置した誘殺灯による2013年のアオドウガネ捕獲数は242万匹と、前年比54万匹(18%)減った。さとうきび土壌害虫防除推進協議会幹事会(東江賢次幹事長)が19日、県宮古合同庁舎で会議を開き報告した。捕獲数は08年(5年前)の852万匹と比べると約3割に減少した。産卵期の雌成虫を毎年大量に誘殺したことが生息密度を低減させ、捕獲数を減らしたと分析している。
伊良部島の捕獲数は5年前の6%と、劇的に減少した。宮古島は42%、多良間島も36%と大幅に減った。
今年の誘殺灯設置数は可動式1608基、固定式349基で、総設置数は前年より132基少ない1957基だった。
1基当たりの捕獲数は、年々減少傾向にあり、これが生息密度の低下を裏付けた。
可動式の台数が前年より減ったことに関し宮古島市の福里匡農政課長は「原因を確認して、適切な対応をしたい」と述べた。
可動式は虫の多い所への集中的な設置によって効率的な駆除を可能にするのが大きなメリット。14年度の事業実施方針には可動式の機能の十分な発揮や、設置期間中は故障、盗難などの再発防止のためパトロールを強化することなどを盛り込んだ。
アオドウガネは幼虫がサトウキビの根を食い荒らし、立ち枯れ被害を発生させている土壌害虫。
協議会の東江幹事長は「誘殺灯による防除で立ち枯れはほとんど見られなくなった。ハリガネムシに有効なベイト剤と誘殺灯両方の防除で(キビの根の健全性が増し)株出栽培が増えた」と事業効果を強調した。
可動式誘殺灯はアオドウガネの根絶を目指し07年に補助事業で導入し、今年の防除は7年目だった。