対艦戦闘訓練が終了/自衛隊
ミサイルなど撤収
宮古島で初めて地対艦ミサイルなどを使用して行われた陸上自衛隊の対艦戦闘訓練が終了し19日午後、自衛隊員や車両などを乗せた民間フェリーが平良港下崎埠頭から那覇向け出港した。防衛省によると同様な訓練は2年に一度行われる予定だが、次回も宮古島で実施されるかは不明。
訓練は離島防衛能力向上のため、自衛隊が今月1日から行っている大規模演習の一環で、宮古島には第3地対艦ミサイル連隊(北海道上富良野町)などの約50人が参加。上野野原の航空自衛隊宮古島分屯基地内で7日から訓練を始めた。
下崎埠頭には19日午後2時ごろから、訓練に使用した車両が野原の分屯基地から次々に到着。約1時間後には約台の車両の出発準備が整った。
車両などの積み込みには、宮古島に来た時と同じ、自衛隊がチャーターした民間フェリーが使用された。
同フェリーに地対艦ミサイル関連車両が全て運び込まれると、同日午後5時15分ごろには那覇向け出港した。
防衛省統合幕僚監部によると、フェリーは那覇から大分に向かい、大分からは陸上輸送などで北海道へ向かうという。
宮古島での訓練は中国海軍が沖縄近海を通過し、東シナ海から太平洋に進出するケースが増加しており、けん制する狙いがあると見られている。
ただ、同幕僚監部は宮古毎日新聞社の取材に対し「特定の国を想定しての訓練ではない」としている。