「基地ない沖縄を」/本土復帰38周年 平和集会に3800人
1972年5月15日の本土復帰から38周年を迎えた15日、基地のない沖縄を目指す「平和とくらしを守る県民大会」(主催・平和運動センターなど)が宜野湾市の海浜公園で開かれた。大雨が降りしきる中、県内外から集まった約3800人(主催者発表)は「米軍は沖縄から出て行け、全国から出て行け」と気勢を上げた。
あいさつに立った宜野湾市の伊波洋一市長は、4月の県民大会で米軍普天間飛行場の県内移設を許さないという意志を示せたと指摘。「わたしたちは普天間飛行場を閉鎖させ、県内に新たな基地は造らせないことを確認しよう」と訴えると、会場全体から拍手が沸き起こった。
今回の大会では「『普天間基地の県内移設反対』『辺野古新基地建設反対』は不動の県民世論。普天間は即時に撤去されるべきだ」との決議を採択した。
大会に先立ち、14、15の両日、飛行場の移設先として政府が検討する名護市辺野古など県内5カ所をスタート地点として平和行進が行われた。
行進と大会に参加した高校教諭比嘉三樹夫さん(49)=那覇市=は「沖縄の基地負担は過重だ。鳩山首相には普天間の県外移設を、ノーベル平和賞を受賞したオバマ大統領には在沖縄米軍の縮小を期待する」と主張した。
長崎市から参加した無職土取実さん(60)は原爆被害に遭った母親の姿を見て育ち、戦争反対の思いを抱いた。初めて沖縄を訪れて普天間飛行場を目の当たりにし、改めて「基地はなくなってもらいたい」との気持ちを強めたと話した。