下地島空港 県予算投入し存続へ
仲井真知事が最終判断/1年かけて利活用検討
【那覇支社】宮古島市の下地敏彦市長は17日、県庁に當銘健一郎土木建築部長を訪ね、2014年度の下地島空港の管理運営について説明を受けた。14年度も通常の管理運営を継続するものの、航空会社の利用料だけで運営費を充当できず、不足分は県予算で補てんして、パイロット訓練飛行場として存続させる方向で調整に入った。仲井真弘多知事が最終判断した。
當銘土建部長は下地市長に県の方針を伝えたほか、航空会社など関係機関や県議会にも説明し、理解を得られれば県議会2月定例会に同空港の維持管理費を計上した予算案を提出したい考えだ。
維持管理に県予算を投入するには県議会側の同意が必要。下地島空港の維持管理のため県の財源から拠出するのは1979年の開港以来、初めてとなる。
下地市長が「いきなり休港、廃港となると下地島空港施設株式会社の職員をどうするかが問題で一番困る」と指摘したのに対し、當銘部長は「雇用の場を考えれば、そう簡単に休港、廃港するわけにはいかない。1年間かけてじっくり検討したい」と答えたという。
また、下地市長が下地島空港利活用策として、消防、警察、自衛隊を含めた非常時の災害訓練地の災害防災施設の整備を提示したのに対し、當銘部長は「災害訓練も含めて14年度以降の利活用方針を模索していきたい」との考えを示した。
下地市長が宮古島市として、下地島、宮古の両空港をぜひ存続させてほしいとの要請に対し、當銘部長は県も方向性は同じ認識だと答えた。