地域連携で防犯強化/緊急防犯連絡会議
連続不審火などで意見交換/宮古島署、消防本部が協力呼び掛け
宮古島警察署(宮城英眞署長)は22日、緊急防犯連絡会議を同署で行った。昨年12月からサトウキビ畑の不審火が連続して発生していることから、宮古島地区防犯協会、宮古島市消防本部、JAおきなわ、沖縄製糖、宮古製糖の職員ら約40人が出席した。一連の不審火によるサトウキビ畑の火災について情報、意見交換を行い、今後もパトロールなど防犯対策を一層強化することを確認した。市消防本部、JAなどの同会議への出席は異例。
同署の安谷屋純刑事課長が、昨年12月から連続して発生している不審火による収穫前のサトウキビ畑火災について、これまでに8件(7カ所)で発生しており、いずれも県道83号線(通称・一周道路)と同78号線(通称・城辺線)に近い畑が多いと指摘。また、ピーマンや大根など収穫間近の農作物が盗難の被害に遭っていると報告し「どのようなささいな情報でも、提供してほしい」と関係団体に呼び掛けた。
市消防本部は2カ月足らずの間に火災が16件発生している状況を異常事態ととらえ、防災無線による注意喚起と消防団員による警戒パトロールを実施している。同本部の川満秀海予防課長は不審火を含む、地区別の火災発生件数を報告した後、「警戒パトロールなどを実施しているが、減少傾向が見られない。安心・安全なまちづくりに協力してほしい」と呼び掛けた。
連続して発生しているサトウキビ畑の不審火による連続火災に加え、製糖期間という農繁期の空き巣被害や車上狙いなどの盗難被害等の防止、対策などについての意見交換も行った。
宮古島署管内の2013年の刑法犯罪の認知件数は388件で、前年と比較すると28件減と減少傾向にあるものの、12年と比較すると増加傾向を示している。
このうち、横ばいまたは増加傾向にある空き巣、自転車の盗難、車上狙いの被害のうち、約80%が無施錠だったことから、しっかりと施錠するよう呼び掛けた。
会議の冒頭、宮城署長は「昨年の末から、農家が育て収穫間近のサトウキビが燃やされる事件や農作物の盗難被害も発生している。安心、安全のためにもしっかりと情報交換をしてほしい」とあいさつした。
会議後、宮古島地区防犯協会(前川尚誼会長)の会員らが、防犯パトロールを実施した。