初回ワークショップ開く/与那覇湾基本計画
課題抽出で活発に議論
2012年7月にラムサール条約の登録湿地となった与那覇湾の整備のあり方や活用の方針を示すため現在、市が進めている「与那覇湾の利活用に向けた基本計画」策定に向けた第1回ワークショップが31日、市下地庁舎で開かれ、市民の代表らが同湾における現状と課題について活発に議論し、具体的な問題点と場所などを抽出した。
初回ワークショップには与那覇湾に接する久貝、松原、川満、上地、与那覇、洲鎌の6字の区長や宮古野鳥の会の代表、同地区出身の市会議員、水産関係者、市下水道課職員ら13人が出席し、事務局から近隣住民などを対象に事前に行ったアンケート調査および環境調査結果の報告を受けた後、問題点をより具体化するための現状と課題について話し合った。
同基本計画は策定目標である①自然の保全と再生②地域による賢明な利用③利用を進めるための交流・学習-の3点を達成するため、野鳥等の生息環境保全、海草・藻場の再生、漁業生産の場としての利用、観光資源としての利活用、交流学習施設の整備、ガイド・指導員の養成などを予定している。
ワークショップでは、これらの事業を基本計画で盛り込むために、阻害要因となる事象や解決しなければならない問題点を現状と照らし合わせて議論し、地図上にプロットする方法が用いられた。
出席した下地地区出身の上地廣敏市議は「製糖工場から出る排水対策を行う必要がある。快適な水辺環境を保つためには不可欠な要素だ」として、同地区の水質保全の課題があることなどを指摘しアプローチした。