ガイド養成講座が開講/綾道平良北コース
26人が宮古の歴史学ぶ
宮古島文化遺産活用事業実行委員会と宮古島観光協会が主催する「綾道〈平良北コース〉市民ガイド養成講座」が11日、市内ホテルで開講した。初日は宮古自然クラブの岡徹さんと文化遺産活用事業実行委会長の下地和宏さんが講話。26人の受講者が宮古島の自然と地形、歴史を学んだ。講座は3日間、受講者は計5回の講座で市民ガイドとして必要な知識を習得する。
初日午後の講座は下地さんが講師を務めた。1390年に与那覇勢頭が中山に朝貢して宮古島主に任命されたことや宮古を統一した目黒盛豊見親、1500年に八重山を治めていたオヤケアカハチとの戦いを制し琉球の尚真王から宮古と八重山の頭に任命された仲宗根豊見親の「英雄物語」を詳しく紹介した。
ただ下地さんは、「争乱がいつあったのか、年代の特定など、分かっていないことが多い」とも述べ、知られざる歴史が多々あることを強調した。
座学の後は、実際に綾道の平良北コースを散策。宮古神社や祥雲寺、漲水石畳道、漲水御嶽、仲宗根豊見親墓、アトンマ墓などを回り、下地さんがそれぞれの遺産にまつわる歴史を示してガイドする際のポイントを説明した。
初日の講座を受講した下地弘敏さんは「宮古のために自分にも何かできないかと思って応募した。講座はとても楽しい。宮古の歴史を知り、ガイドとして役に立ちたい」と話した。
この養成講座は、文化庁の「文化遺産を活かした地域活性化事業」の一環。綾道という文化遺産を活用して観光の振興と地域の活性化を図ることが狙い。
連続5回の講座を受講した市民を対象に観光協会が公認市民ガイドに認定。認定された人は有償でガイドを担当することができる。