13年度収支 2800万円の黒字見込む/マリン社取締役会
債務残高は支払い猶予
ホテル棟売却、駐車場有料が要因
【那覇支社】宮古島マリンターミナル社(社長・下地敏彦市長)の第49回取締役会が13日、那覇市のホテルロイヤルオリオンで開かれた。取締役会では株式名義書き換えの承認と2013年度収支実績・14年度収支見込みなどが報告された。取締役会終了後、下地市長の説明によると、同社株式を会社名義で取得していた仲間組の会社清算による、社長個人への名義書き換えが承認された。
13年度収支実績では、3月末で約2800万円(前期の繰入金を含む)の黒字を見込んでいることなどを取締役会に報告した。債務残高の約20億円の金融機関への支払い猶予が主な要因。支払い猶予は単年度ごとに金融機関に申し入れをする。下地市長は「支払い猶予がなければ、13年度収支は赤字だった。14年度の猶予も了承された」と説明した。
さらに、同社所有の駐車場の月極め契約金、時間制料金や新たな組織体との賃貸契約によるテナント料の増収と、赤字の大部分を占めていたホテル棟の売却に伴う13年度からの固定資産税の免除も黒字見込みの要因に挙げた。下地市長は「固定資産税がゼロなので、少しは楽になった」と話した。
14年度事業見込みについては、宮古島市などが出資する同社やコーラルベジタブル社、宮古食肉センターなどに関する「第三セクター等経営検討委員会(西里嘉明委員長)」で、経営健全化に向けた協議において3月末までにコーラル社の方向付けが決まる。下地市長は「コーラル社を終え次第、次はマリン社をどうするかに取り掛かかる。そこで方向性が見えてくるのではないか」と説明した。