「前向き、やる気大事に」/教育語る市民大会
5人の出身者が提言/ 生きる力を育むために
宮古島市の教育を語る市民大会(主催・市教育委員会、共催・市、宮古教育事務所)が16日、マティダ市民劇場で開催された。「夢へのチャレンジ、宮古への想い~島力、夢を描こう、今ここから~」と題して公開フリートークが開かれ、基調講演を行ったニッポン放送アナウンサーの垣花正さんをコーディネーターに県内外で活躍する宮古出身者5人がパネリストを務め、若者の教育について、それぞれの立場から提言した。市民大会では垣花さんが「生きる力を育む」と題して講話したほか、教育功労者・模範児童生徒の表彰などが行われた。
公開フリートークに出演したのは赤嶺真一さん(沖縄ヤマト運輸社長)、武島多加雄さん(たけちゃんホーム社長)、上地和彦さん(農事組合法人まるごと宮古島代表)、平良麻衣さん(嘉手納基地第18任務支援大隊懲戒・更正教育プログラム主事)、砂川隆丈さん(シエナ・ウインド・オーケストラ・トランペット奏者)の5人。
垣花さんの絶妙なリードではじまった公開トークショーで、赤嶺さんは大学浪人中に現在の仕事と出会ったことをきっかけに3年前に同社社長に就任するまでの経験を語り、「社員教育においても能力以上のことを任せ、失敗したからといって責めずに、チャンスを与えることが大事だ」と話した。
砂川さんは小学6年の時から楽器を習いはじめ、高校時代に奏者を目指す決意をしたことを述べ、「ポジティブな考え方で、辛い環境にあっても乗り越えられるだけの前向きさを育むことが大切だ」と提言した。
上地さんは、さまざまな職業を経て、自らの役割を認識し農事法人を起こしたことを話し、「失敗することを恐れずに、むしろそれを楽しみながら、コミュニケーションがとれる宮古特有の気質は素晴らしい」と評価した。
平良さんは中学、高校時代に教師に勧められ留学したことが現在の職業に就くきっかけになったことを語り、「子どもたちにヒントを与え続け、インプットするだけでなく、相手から発信させることが肝要だ」と説明した。
武島さんは、高校時代は野球に打ち込んでいたが、ベンチ選手であったことをバネに生徒会長になったことなどを話し、「モチベーションを上げ、やる気を起こさせる教育が大事。一人一人の個性に応じた教育が必要だ」と強調した。