野党、知事判断の整合性を追及/県議会百条委
當間環境生活部長が答弁
【那覇支社】普天間飛行場の名護市辺野古移設をめぐり仲井真弘多知事が埋め立てを承認した経緯や根拠について検証する県議会の百条委員会(當間盛夫委員長)の集中審議が19日に始まった。社民、共産など野党は「環境保全に十分な配慮がなされていない」と主張、仲井真知事を一斉に批判した。同委員会は同日午前に野党側請求資料が不備だとして開会が遅れた。
委員会初日は、証人として県環境生活部の當間秀史部長が出席。野党は昨年11月に同部が土木建築部に提出した意見書の「ジュゴンや海ガメなどの海域生物への影響が不明であり、基地供用後の騒音問題で米軍の環境保全への不確実性が高いなど不明な点がある」として、「生活・自然環境保全についての懸念が払拭できない」とした見解と、仲井真知事が12月に申請承認した判断の根拠との整合性を追及した。
野党が「環境生活部の意見はことごとく握りつぶされたのではないか」とただしたのに対し、當間部長の説明は「意見をまとめた後、(県庁内での)どういうやりとりがあったか関知していない」との内容に終始した。當間部長は質疑の中で、知事が承認した12月の段階まで、意見書で示した「懸念を払拭できない」との認識を保持していた意向を示した。
与党が「同部の審査意見は知事承認に十分に理解され反映されたと判断しているか」とただしたのに対し、當間部長は「免許や承認に際しては環境部局の意見を尊重する留意事項もあり、そのようなことで行われたものと理解している」と答えた。
集中審議は4日間予定され、20日に山城毅農林水産部長と當銘健一郎土木建築部長、21日に知事が証人として出席する。