健康長寿の島づくりなど柱/3月市議会開会
出産祝い金を新創設/市長が14年度施政方針
宮古島市議会(真栄城徳彦議長)の3月定例会が25日、開会した。初日は下地敏彦市長が2014年度の施政方針を発表。産業振興としてサトウキビ増産へ緩効性肥料購入への助成や畜産での優良繁殖・肥育素牛導入への助成の実施を表明したほか、福祉面では新しい保健センターの建設に向けた環境整備や病児保育事業、出産祝い金交付金事業などを新たに実施する考えを示した。
下地市長は市政運営の基本的考え方として、産業の振興と活性化、環境共生型、健康長寿の島づくりを挙げる。産業の振興と活性化では、紫イモを使った6次産業や上野トロピカルフルーツパーク内に完成した農産物加工施設に期待を示す。
重点施策としては、市民協働の資源循環型社会の推進▽産業振興と雇用の拡大▽健康長寿な島づくりの推進▽子供たちが健やかに育つ環境づくりの推進▽教育環境の整備と文化・交流の振興▽交通、生活環境基盤の整備促進▽行財政計画の推進-の7項目を掲げる。
産業振興ではサトウキビの増産体制強化を目指し、緩効性肥料の購入への助成を新たに導入するほか、ハーベスターの導入促進などに取り組む考えを示した。
健康長寿な島づくりでは、各種健診や保健・福祉サービスを受けることができる「市民総合健康保険センター(仮称)」の新築へ向けた準備を始める方針を表明。子供たちが健やかに育つ環境づくりでは、一時的な預かり保育を行う病児保育事業を新たに実施するほか、出産祝い金交付金事業を創設することを明らかにした。
教育環境整備では、平良地区の小学校4校と中学校2校をモデルとして校内に光回線を配備。2011年度から3年間、フューチャースクール推進事業などを行ってきた下地中学校では市が主体となって引き続き実証研究を行う。
行財政計画の推進としては、16年度からの地方交付税の段階的引き下げに備えた財政調整基金の積み増しや市税徴収率の向上に取り組む考えを示したほか、質の高い行政サービスを推進するため、企画政策部内に「振興開発プロジェクト局」を設置するなどの組織の改編計画を説明した。
下地市長は「今年度は合併10年目の節目に向け、新市建設計画を精査し、リーディングプロジェクトである未来創造センター(仮称)などの整備を推進し、市の将来像である『心つなぐ結いの島みゃーく』づくりに努めていきたい」との思いを語った。