タイの製糖企業が視察
小型ハーベスター利用など
沖縄のハーベスター利用状況視察のためタイ国から24日来島したチラデット・ウサワット氏=巨大製糖企業「ミットポール」最高経営責任者=らは2日目(25日)は、沖縄製糖宮古工場を視察した。砂川玄悠専務の工場案内を受けたチラデット氏は「きれいに管理されている」と感想。ハーベスターについては「小回りが利く小型の稼働状況が参考になった。タイへの導入を検討したい」と積極姿勢を見せた。
チラデット氏には琉球大学の上野正実教授やカセサート大学のクラナロン・スリロス教授ら10人近い関係者も同行した。
ミットポール管内の年間キビ生産量は、宮古地区(約30万㌧)の70倍の2100万㌧。キビ畑は32万㌶に及ぶという。
キビは同国の主要作物で、砂糖の輸出量はブラジルに次いで世界第2位。タイ経済を支えるキビの収穫は人手に頼ってきたが、近年労働力が不足し、宮古と同様タイでもハーベスターが利用されるようになった。機種は大型でオーストラリア製。ただ大型は同国に多い狭い畑に向かないため、同様な畑で小型が活躍する宮古視察となった。
沖糖の視察でチラデット氏はハーベスターで収穫した原料のトラッシュ除去装置や、バガスやフィルターケーキなどを材料にした堆肥づくりなどに関心を示していた。一行は沖糖に次いで小型ハーベスターや株出管理機の稼働状況、地下ダム資料館などを視察した。