航空機事故想定し訓練/宮古空港
150人参加、連携強化/負傷者誘導など本番さながら
宮古空港での航空機事故を想定した消火救難総合訓練が25日午前、同空港で行われた。行政機関をはじめ消防、自衛隊、警察、航空各社、病院から計150人が参加。消火活動や負傷者の避難誘導、応急処置など本番さながらの訓練で連携の強化を図った。
この訓練は宮古空港緊急計画連絡協議会が主催。万が一事故が発生した場合に備え、消火救難行動や医療救護活動を迅速かつ適切に行えるよう関係機関の連携を密にすることが狙い。
今回の航空機事故は、着陸停止制御不能に陥った航空機が滑走路を逸脱して炎上したことを想定した。
事故の発生を受けて消防が出動。消火活動を行いながら負傷者を機外に誘導した。この後、自衛隊の隊員らが負傷者を安全な場所に移すと医療班が適切な医療処置を施した。病院への搬送路も的確に確保した。
参加者は▽情報収集▽通信と連携▽救護所の設置▽応急処置▽救急車両誘導▽交通の規制と整理-などで機敏に対応。統率の取れた動きで訓練をこなした。
総括で宮古空港管理事務所の池村英三所長は「今年の訓練もスムーズに終えることができた」と評価。その上で「航空機事故は絶対にあってはならないがわれわれは万が一に備えなければならない。万が一事故が発生した場合は被害を最小限にとどめる。そのための訓練であり、連携を密にすることで被害を抑えることができる」と述べ、より強固な連携の確立を促した。