市の貯金54億9000万円に/市議会総財委
13年度は9億4600万円/積み立て続け交付税減に対応
宮古島市は2013年度一般会計補正予算の歳出で財政調整基金(貯金)に9億4600万円を積み立てた。この積み立てでトータル54億9000万円が見込まれる。同基金は、地方交付税が16年度から5年間にわたり、段階的に約30億円引き下げられることに対応するもので、さらに積み増しし将来に備える。
市はこれとは別に、減債基金にも1億円を積み立てた。これは大型事業の推進で16年度以降、借入金返済が増加することに対応する。
開会中の市議会(真栄城徳彦議長)3月定例会の総務財政委員会(嵩原弘委員長)で委員の質問に当局側が明らかにした。
12年度収支は、歳入歳出差引額22億9500万円から翌年度に繰り越すべき4億900万円を差し引いた、実質収支は18億8600万円の黒字を計上した。
市はこの内の5割を法律に基づく財政調整基金に積み立て、残りを14年度事業へ充てる一般財源としたほか、減債基金など各種積立金に回したと説明した。
市の中期財政計画(10年度~14年度)では、財政調整基金は15年度末までに55億円の積み立てが計画されている。
財政調整基金は13年度末で54億9000万円の積み立てが見込まれており、同計画で示された数字を2年早く達成したことになる。
これは交付税や市税が予定より伸び実質収支が好転したことに伴うもの。
ただ年々、社会保障費の増加が見込まれることや財政運営が厳しさを増し、財政調整基金の取り崩しが予測されることから、市財政課では「徹底した財政の効率化を図りながら財政調整基金の積み増しが必要」としている。