特定健診 受診率3割に満たず/昨年12月末現在
低受診率に危機感
宮古島市 積極受診呼び掛け
2013年度特定健診の受診者数がここ数年に比べて減少していることから、市国民健康保険課では危機感を募らせている。受診率は昨年の12月28日現在で29・9%(3775人)。最近の受診率は、11年度が37・7%(4481人)、12年度は37・6%(4425人)だったが今年度は年間を通して受診率が低い状況が続いており、今年度も残り3週間となって同課では積極的な受診を呼び掛けている。
昨年8月に市が11年度の同検診結果で、宮古島市は男女ともすべての項目で県平気を上回るなどショッキングなデータを公表。健康に対する意識の向上が呼び掛けられている中での低い受診率に同課では頭を悩ませている。
特定健診の受診は、保健センターや公民館などで実施する集団健診と指定医療機関で受診する個別健診があり、今年度はすでに集団健診は終了。現在は20の指定医療機関で個別健診を実施している。
昨年9月にも集団健診の受診者数が前年度に比べ減少していることから、市では未受診者に積極受診を呼び掛けていた。
集団健診受診者数は昨年度が2878人だったが、今年度は昨年9月27日現在(同10月4日まで)で2280人に止まっていた。
昨年8月に市が発表した11年度の特定健診結果では、男女ともにすべての健診項目で県平均を上回ったほか、男性は肥満、糖尿病、高血圧で県内11市中ワースト。女性は脂質(中性脂肪)、高血圧、腎機能の尿蛋白で県内ワーストだった。
内臓脂肪型肥満に加え、血圧、血糖、血中脂質のうち二つ以上が基準値を超えている状態を指すメタボリックシンドロームの割合は男性が62・4%で断トツの1位、2位の石垣市(57・2%)を大きく引き離した。女性は6位(24・2%)となっている。
そのほか、総死亡数に占める65歳未満の死亡割合では、心疾患による死亡が2006年の8・6%から11年度は18・6%と6年間で2・2倍となっており、その原因として高血圧、糖尿病、脂質異常症が大きくかかわっているとしている。
市国民健康保険課によると、健診を受けて所見を得ても病院にかからない市民が多く、健康に対する意識が低いことや特に40~50代の働き盛りの受診率が低いことも問題視して警鐘を鳴らしている。