知念六段が優勝/第36期宮古本因坊戦
2年ぶり3度目/池田六段との決定戦制す
第36期宮古本因坊戦(主催・宮古毎日新聞社、主管・日本棋院平良支部、協賛・こすみ囲碁教室)の決勝リーグが9日、同教室で行われ、知念一将六段が優勝した。優勝決定戦で池田友彦六段を破った。知念六段の優勝は、2年ぶり通算3度目。トップレベルの実力者がそろった中で、知念六段が力を十分に発揮し一歩抜き出た。
決勝リーグの出場者は第35期本因坊の池田六段、1次予選の勝者池間博美六段、知念六段、平良博彦六段。前回と同じ「4強」がそろった。
1回戦の相手はくじ引きで決め池間は、平良に中押し勝ち。池田も知念を押し切った。
2回戦は、勝者と敗者が対戦した。知念は終盤で池間の中央の数子を取り中押し。池田と平良は序盤、池田にミス出て平良の打ちやすい碁形となった。その後池田は猛烈な攻めを見せ、あわや逆転の場面もあったが、平良はこれをしのぎ切った。
2回戦を終わった時点で、4人が1勝1敗で並び、優勝は3回戦の勝者2人のプレーオフに持ち込まれることになった。
3回戦の知念と平良の対局は終盤、平良に見損じがあり知念の中押し。池間と池田の対局は、池田に大ミスがあったものの、わずかに半目残した。
優勝を決める大一番は、3回戦を勝った池田、知念の両者が戦った。
序盤は池田が相手の石を取り優勢。中盤池田は攻め過ぎの隙を突かれて、隅の石を取られ形勢不明になった。中盤以降、地を囲い合った結果、白番の知念が3目半差で勝った。
知念は「公式戦で池田さんには去年から3連敗していた。プレーオフでも負けるのでは思っていたが、池田さんにミスがあり勝たせてもらった」と感想。今後に向けては「宮古だけでなく県大会でも優勝できるよう頑張りたい」と抱負を語った。
閉会式で宮古毎日新聞社の平良覚社長は知念六段の優勝を祝福するとともに、「来期も大勢の囲碁愛好者が参加して盛り上げてほしい」と述べ、宮古囲碁界の一層の発展を祈念した。
結果は次の通り。
優勝=知念一将六段(2勝1敗)▽準優勝=池田友彦六段(同)▽3位=池間博美六段(1勝2敗)、平良博彦六段(同)