市の授業スタイル作成へ/市議会一般質問
教師の指導力向上で/市教委
学力向上への取り組み示す
市教育委員会の田場秀樹教育部長は12日、宮古島市の児童生徒の学力向上への課題として、各種学力調査の正答率が低いことや基本的生活習慣と家庭学習の習慣が身に付いていないと指摘。解決に向け、新年度から「宮古島市基本授業スタイル」を作成し、教師の指導力を高める取り組みを進めていくほか、保護者向けに生活リズムなどの講演会を開催するなど、学力向上のための施策に取り組む考えを示した。開会中の市議会(真栄城徳彦議長)3月定例会一般質問で、前里光恵氏の質問に答えた。
文科省が昨年公表した2013年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)で、宮古島市立学校の平均正答率は、小学校と中学校ともに全国平均との差が依然として大きく、指導方法の改善などが求められている。
これらの課題を改善するため田場教育部長は、市教育委員会の新年度からの取り組みとして①学力調査や生活実態調査を分析し、課題点と対応策について学校と問題意識の共有を図る②教師の研修を充実させ、授業改善に努めさせる③「家庭学習のすすめ」を保護者に配布し、児童生徒の家庭学習の習慣化に努める④保護者を対象にした生活リズム等の講演会を開催し、基本的な生活習慣を身に付けさせるよう家庭と学校の連携を図る⑤教育委員会は学力向上に向け、学校訪問を計画的に行い指導助言を強化する-など5項目を示し児童、生徒の学力向上を推進していくとした。
教師の指導力向上対策について田場教育部長は「本市の児童生徒の課題である学力調査の正答率が低いことから思考力、判断力、表現力等の育成を図る授業づくりが求められている」と述べた。
その上で田場教育部長は「文部科学省の調査官や大学教授らを招聘し、授業改善に係る研修内容の充実や教育委員会と学校が連鎖した重点項目の取り組みを行う」と説明した。