4人が実践事例を発表/市教育研究所
研究教員が成果報告
市教育研究所(野原敏之所長)が主催する2013年度後期(第13期)研究教員と適応指導教室(まてぃだ教室)の研究成果報告会が17日、宮古教育事務所で開かれ、4人の教諭が自ら取り組んだ実践事例と研究内容や成果の報告を行った。
発表を行ったのは下地利津子教諭(北幼稚園)、下地林教諭(西辺小)、下地直樹教諭(久松中)の研究教員3人と適応指導教室「まてぃだ教室」の比嘉公代指導教諭。
このうち、久松中の下地教諭は「主体的に考え豊かな心を育てる学習指導の工夫~対話型授業とファシリテーション手法を通して~」とのテーマで、道徳の時間に行った研究成果を発表した。
同研究では学級を小集団化し、生徒同士による対話型授業を行い、生徒の中からファシリテーター(支援促進する進行役)をおいて、道徳の授業を展開。主体的学習とより多くの道徳的価値に触れた授業展開ができ、豊かな心を育成できるであろうとの研究仮説を立て、下地教諭が実際の授業で行った仮説検証の過程を詳細に報告した。その結果をアンケート調査で集計分析し、道徳の時間に関する意識の変容などをグラフ化した。
下地教諭は「肯定的意見の増加があったため、同手法を活用した小集団における話し合い活動は、道徳の時間の進め方として適切であったと考えられる」と発表した。
その成果として①生徒たちは多くの道徳的価値に触れることができた②自他の意見の比較や集約ができた③話し合いに深まりができるようになった④生徒同士が多様な価値観に触れ、豊かな心を育てる動機付けができた-とまとめた。
また、課題としては①対話型授業に適した資料選択と吟味が必要②全員がファシリテーターになれるよう継続的指導を行う③進行役にファシリテーターとしての資質を徹底させる④授業展開における話し合い活動時間の確保-を挙げて総括した。