口腔、認知機能が向上/ライオン研究所など
プロジェクト結果を報告
宮古島市で「口腔機能向上で認知症予防プロジェクト」を実施してきたライオン歯科衛生研究所と東京都健康長寿医療センター研究所がその事業結果報告会を20日、平良保健センターで開催した。プロジェクト参加者の多くは口腔機能とともに認知機能も向上したことを示す調査結果を報告した。
同プロジェクトは、2012年9月と13年6月に初回検査を、その5カ月後に事後検査を実施。対象は65歳以上で2回の検査に計162人が参加した。
参加者たちは初回検査でかむ力や飲み込む力の検査、認知機能検査を受けた後、日常生活の中で口腔機能向上のためのプログラムを5カ月間行って、その効果を事後検査で測定した。
報告会では両研究所の担当職員が、プログラムを体験した参加者が初回検査時よりかむ力や飲み込む力、口全体の清潔度などが向上するとともに、注意機能や遂行機能などの認知機能も向上したことを表すデータを示し、プログラムが口腔機能と認知機能向上につながったとする考えを説明した。
会場には歯科衛生や高齢者福祉の関係者らが多数来場し、結果報告を熱心に聞き入っていた。
報告会の冒頭では、市介護長寿課の友利義雄課長、宮古地区歯科医師会の我如古充会長、東京都健康長寿医療センター研究所の高橋龍太郎副所長があいさつを行った。